日本建築学会大会 広島大学で開催

技術研究所 藤原光弥

2008年度日本建築学会大会が9月18日~20日の3日間、「地球=大きな家」をメインテーマに広島大学東広島キャンパス(写真-1)で開催されました。会場の東広島キャンパスは、東京ドーム53個分ほどもあり国内有数の広さを誇っています。

「地球環境時代の建築」と題した講演会/シンポジウムや「広島市内の現代建築」の見学バスツアーなどの記念行事をはじめ、部門別に学術講演会・研究協議会・パネルディスカッション・優秀論文表彰式などが行われました。

今回の大会より「建築デザイン発表会」が新設され、デザイン系の人たちにも発表の門戸が広がりました。全体では9,000名を超える参加者があり、非常に盛況でした。

学術講演会では、68会場に分かれて13部門合計約6,500題の論文発表が行われました。当社からは、材料施工部門と構造部門合わせて5題の発表を行いました。

日本免震構造協会が免震構造に関する展示会を開催しており、その一環として起震車も出動していました。非免震時の揺れと免震時の揺れを体験し、免震構造の効果を肌で感じた参加者も多かったようです。

2日目の夜、原爆ドーム近くのオープンテラスのカフェでは、「若手建築家のアジェンダ」と題したシンポジウムが開催されていました。会場は満員。 ふと立ち止まった通行人なども含めて、かなりの人が路上にあふれていました。学生が若手建築家に鋭い質問をしたり議論も白熱し、大変盛り上がっていました。

3日目には、キャンパス内のサタケメモリアルホール(写真-2)にて、まだ記憶に新しい中国四川省地震と岩手・宮城内陸地震の被害調査報告会が開催され、多くの参加者の関心をひいていました。

地球環境の生態系をよく知り、上手に共生することが求められている今日、さまざまなレベルで常に環境を意識し、次世代を見据えた建築が求められていることを実感した大会でした。

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450号(2009年01月01日)