土木学会全国大会 東北大学で開催

土木本部工務管理部 富澤直樹

土木学会平成20年度全国大会が、「地域のみらいのための国土形成」をテーマに、9月10日(水)から12日(金)の3日間、仙台市にある東北大学川内北キャンパスをメイン会場として開催されました(写真-1)。

杜の都・仙台(写真-2)は、春から天候が不順であり、3日として晴天が続くことはなかったそうですが、幸いにしてこの3日間は秋晴れに恵まれ、遠方から の参加者を歓迎しているようでした。延べ約2万5,000人の参加者による熱い討議が繰り返されましたが、この参加者数は昨年を約8,000人上回っており、盛会であったことがわかります。

本大会では、「誰がこれを造ったのか」と題した栢原英郎土木学会会長による特別講演会、「地域のみらいのための国土形成~東北広域地方計画と九州広域地方計画の比較~」のテーマに関する全体討論会、23の研究討論会、および第63回年次学術講演会が行われました。

第63回学術講演会においては、1~7の7部門と共通セッションで計431セッション、3,139題の発表が行われました。当社は、このような学会などにおける論文発表・投稿を、技術開発成果や施工実績をとりまとめる機会とする、これらを対外的にPRする、若手技術者の技術論文作成およびプレゼンテーション能力を研鑽することなどを目的として実施しています。今回は、表-1に示すように山岳トンネルに関する技術開発の成果や施工実績に関する9題を行い(写真-3)、加えて共著による3題の発表がありました。

官庁工事の総合評価落札方式が本格的に採用されはじめた昨年は、ゼネコンによる発表が控えられていた傾向がありましたが、本年はかなり活発化されていました。特に、総合評価の技術提案に関わる基礎的な技術、例えばコンクリート打設後の養生や高性能減水剤の効果などの発表も行われ、情報を入手する上で貴重な 機会となっていました。また、筆者が聴講した限りでは、施工に関わるセッションでは空席が目立ちましたが、維持管理のセッションでは立ち見が出るほどの賑 わいであり、時代の流れを感じました。

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449号(2008年12月01日)