超高強度コンクリート 火災時爆裂抑制工法(FPC工法)
工法の概要と特長
超高強度コンクリートは、火災時の急激な温度上昇を受けると表面部が剥離・飛散する爆裂現象を生じることがあります。一般に、爆裂現象を抑制するためにはコンクリート表面を耐火材などで覆う工法がありますが、部材断面寸法の増加やコストアップなどの問題がありました。FPC工法は、コンクリートに有機樹 脂粉末を強度に応じて、1~3kg/m3混入します。有機樹脂粉末は、加熱時に溶融して空隙となり、熱応力や水蒸気圧を緩和することで爆裂現象を抑制し、RC部材の耐火性能を向上させます。
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図-1 FPC工法パンフレット |
![]() 図-2 加熱時の有機樹脂粉末の電子顕微鏡写真 |
仕様
適用範囲:コンクリートの設計基準強度60N/mm2を超え、120N/mm2以下の超高強度コンクリート
表-1 有機樹脂粉末の標準的な混入量 |
表-2 使用する有機樹脂粉末の品質 |
本工法は特許(特許3848282)および(財)日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC性能証明第03-15号)を取得しています。なお、本工法はゼネコン8社により共同開発したものです。
適用事例
![]() アップルタワー淀屋橋(Fc100,80N/mm2) |
![]() 岩倉駅東地区北街区再開発(Fc80N/mm2) |
(問い合わせ先) 技術研究所 住 学 TEL.029(857)2000
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