技術広報誌ET

技術広報誌ET 2022年発刊号

設置から50年を迎えた技術研究所

504号(2022年1月1日) 新たな技術開発体制がスタート 技術研究所 伊藤 真二 / 技術本部 技術企画部 小山 孝

技術研究所の設置(1972年)

1954(昭和29)年、鴻池組は同業他社に先駆けて本社に研究室を発足させ、4年後の1958年には技術研究室に改組し組織的な技術研究開発をスタートしました。その後1972年には、大阪市此花区伝法の旧本店構内に材料、土質、流体、環境など土木技術系の研究棟と屋外実験場からなる伝法研究室(写真-1)を建設し、技術研究室を技術研究所に昇格させました。
1980年代に入ると、大型工事や高度な技術が必要とされる工事が増えたことで新たな技術開発へのニーズが高まり、土木系と建築系を合わせた総合技術研究所が求められるようになりました。

写真-1 伝法研究室での超高圧噴流実験(1973年)

写真-1 伝法研究室での超高圧噴流実験(1973年)

表-1 技術研究所略年表

表-1 技術研究所略年表

つくば市に技術研究所を開設(1997年)

1997(平成9)年、つくば市に新たな技術研究所(現:つくばテクノセンター)が開設されました。開設時には、第一期工事となる本館(研究棟)と建築系の構造実験棟のみが竣工しました。その後景気が悪くなったことで、第二期工事で予定していた土木系の実験棟建設が凍結されたことから、土木系の研究員は、順次伝法試験センター(旧:伝法研究室)に戻ることとなりました。
なお、技術研究所開設から約20年後、第三期工事に予定されていた音響実験棟を新築し、本館にZEB化改修工事を施しました(写真-2)。

写真-2 改修後のつくばテクノセンター

写真-2 改修後のつくばテクノセンター

大阪テクノセンターの開設と新たな体制(2022年)

つくば市の研究施設の再整備に続き、老朽化した試験センターに代わる土木・環境系の研究開発拠点を、大阪市住之江区南港に新たに整備することになりました。新施設・大阪テクノセンターでは、土木・環境関連技術を中心とした研究開発に取り組む予定です(前掲記事参照)。
この施設の整備を機に組織体制が見直され、2022年1月より技術研究所の下に「技術戦略部」、「大阪テクノセンター」および「つくばテクノセンター」が置かれ、研究開発拠点が東西2箇所となりました。新体制の下、2050年を目標年とした長期ビジョン「KONOIKE ONE VISION 2050」に基づいて、特に「社会価値」や「環境価値」を高めるソリューションを提供することで、「幸せ」をお客様とともに築いてまいります(図-1)。

図-1 KONOIKE ONE VISION 2050 コアダイアグラム

図-1 KONOIKE ONE VISION 2050 コアダイアグラム

504号(2022年1月1日)の記事

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