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鴻池組建設現場にて電動一輪車の実証実験を実施

現場の運搬にかかる労力を軽減する電動一輪車「E-cat kit2」

2024年03月22日 リリース

株式会社鴻池組(本社 大阪市中央区 代表取締役社長 渡津弘己)は、株式会社CuboRex(本社 東京都葛飾区 代表取締役 嘉数正人)が開発した電動一輪車キット「E-cat kit2」を利用し、建設現場における重量物の運搬作業の効率化に関する実証実験を実施しました。

当社では、社内の技術開発課題として「デジタルトランスフォーメーションに関する調査研究ワーキンググループ」を展開しています。ICTXR の分野では、スマートデバイスアプリの検証や現場作業を支援するためのツールの検証を進めており、本実証実験はその一環として行われました。

E-cat kitとは

E-cat kitは既存の一輪車にバッテリー、タイヤ、アクセルレバーからなる電動化キットを取り付けることで、作業者の負担軽減と事故防止を目的として開発されました。

旧型(E-cat kit)の課題

旧型であるE-cat kitについては20231月に鴻池組技術研究所つくばテクノセンターにおいて当社職員による性能検証を行い、翌月には現場での検証も実施しています。

20231月リリース記事:現場の一輪車電動化キットの導入検証を実施

その際に、作業負担軽減は確認できましたが、以下のような課題も挙がりました。

・ブレーキ機能が無いため、場所によっては勢いがつきすぎて危なく感じる

・便利ではあるが、バッテリーや配線がむき出しのため、注意して作業しなければならない

・専用バッテリーの取り回しが悪い

新型(E-cat kit2)の主な改良点

以上の点から現場での運用ハードルが高くなっていましたが、後継機となるE-cat kit2の開発が20236月に発表され、以下の改良が加えられました。

・ブレーキ機能を追加

・バッテリーがE-cat kit2専用バッテリーから、建設現場で使われている電動工具にも取り付け可能なHiKOKIマルチボルトバッテリーに変更

(※マルチボルトバッテリー:電動工具の定格電圧18V36Vどちらの製品にも使用できるバッテリー)

・タイヤ径が320㎜から360㎜に変更

・防塵・防水等級(IP54相当)を追加

作業員にアンケートを実施

旧型の課題を改善したうえで、防塵・防水等級の付与によりさらに建設現場での汎用性が上がり、作業員にとってより使いやすくなりました。実際に実証実験にご協力いただいた10名の作業員にアンケートを取ったところ、総合的な満足度は90%を超え、現場での作業負担軽減に貢献し得るデータを取得できました。

一輪車は建設現場における手軽な運搬手段として広く用いられています。安全かつ労働負荷を減らす工夫を今後も検討し、多くの現場、様々な運搬作業にこの電動化キットを活用したいと考えています。

 
株式会社CuboRex様リリース記事

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