CASBEE　～環境性能で建築物を格付け～

TECH NOTE

CASBEEとは

地球環境問題の深刻化とともに、大量の資源・エネルギーを消費・破棄している建築分野においても環境をできるだけ維持し続けられる対策（サステナビリティ：持続可能性）を求める声が強くなっています。
「CASBEE」は、建物を環境性能で評価し、格付けを行う手法です。省エネや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建築物の品質を総合的に評価します。

CASBEEによる評価

評価対象は（1）エネルギー消費（2）資源循環（3）地域環境（4）室内環境の4分野です。この評価項目を整理し、「建築物の環境品質・性能(Q)」を分子側、「建築物の環境負荷(L)」を分母側として算出された指標「環境性能効率(BEE)」にて評価します。
大阪、神戸、京都、横浜、名古屋などの大都市では一定規模以上の建築物ではCASBEEによる環境計画書の提出が義務付けられています。

CASBEE評価の実例

当社施工の大阪市内の建築物の場合、シングルユースを主体としたビジネス街でのホテルの性格上、標準的な室内空間、標準的な省エネ対策となっており、BEE=1.0（B+ランク：良い)の評価となっています。
環境への関心の高まりと共に、さらに上位ランクのS、A評価取得を目指す例もあります。

CASBEEの活用

環境負荷の低減と居住環境の質の向上を同時に目指すCASBEEの評価システムは、建築物の環境ラベルとしての活用はもとより、建築行政における環境施策の推進や、発注者と設計者のコミュニケーションや設計支援のツールとしてさまざまな場面での活用が期待されています。
※CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)：
Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency

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434号（2007年09月01日）