技術とソリューション
日本各地に増え続ける、建設後50年以上経つ老朽化したトンネル。早期の対策が求められる一方、工事によって通行止めが発生すると社会的・経済的なダメージが大きく、補修工事が先延ばしになることもあります。
鴻池組は、1898年から土木事業に携わり実績を重ね、2022年に新工法の「Reライニング工法」を開発。
レジリエントなインフラ整備に貢献する技術の提供を通じて、人々が安心して暮らせる社会の実現を支えます。
「Reライニング工法」は、トンネルを供用しながら老朽化した覆工コンクリートを、内空断面を縮小せずにリニューアルする技術です。
移動式プロテクタの内側に一般車を通行させながら、上部で切削機を使用して既設覆工コンクリートを15~30cmの厚さで切削除去した後、切削した部分に覆工セントルを使用して内巻き覆工コンクリートを構築します。これにより、大規模なトンネル覆工コンクリートの打替えや補強を、安全かつ高速に行うことができます。
国立研究開発法人 土木研究所が募集したトンネル補修・補強工に関する共同研究者に応募し、2017年から5年間にわたりトンネルの更新技術を共同開発しました。
新工法の普及と施工時の参考に役立てていただくため、共同研究報告書として「Reライニング工法設計・施工マニュアル(案)」を発刊しています。
Reライニング工法は、長年培ってきた土木分野の研究ノウハウを活かして開発した独自の工法です。本工法を適用し施工できるのは鴻池組だけであり、高い技術力の証として2016年に特許を取得しています。
長い歳月をかけて開発したReライニング工法は、土木研究所と共同開発する中で生まれた新技術が多用されており、トンネルの設計・施工に役立つ6つメリットがあります。