CELBIC(セルビック:Consideration for Environmental Load using Blast furnace slag In Concrete)は、循環型社会の形成と地球環境問題の改善に寄与することを目的とし、建築コンクリート構造物に求められる所要の品質を確保しつつ、コンクリート材料に由来する二酸化炭素の排出量を最大約60%削減する環境配慮型コンクリートです。また、CELBIC は JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)に適合するコンクリートとして製造・出荷が可能であり、CELBIC研究会※各社の責任において施工することとなります。
CELBICは、使用する高炉スラグ微粉末の量に応じて、A種クラス、B種クラスおよびC種クラスの3種類に分類されます。このうち、A種クラスは普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートと、B種クラスは高炉セメントB種と類似した性能を有し、C種クラスでは適用箇所が限定されるものの、60%以上の二酸化炭素の排出量を削減することができます。各種類の特長を生かした建築物への汎用的な適用が期待されます。 |
高炉スラグ微粉末は、製鉄所の高炉における製銑の際に副生されるスラグを微粉砕したもので、製造時に排出される二酸化炭素は、セメントの1/20以下となります。CELBICでは、この高炉スラグ微粉末をセメントの10~70%を置き換えることで二酸化炭素の排出量の約9~63%を削減するコンクリートです。
「CELBIC-環境配慮型BFコンクリート-」は、一般財団法人 日本建築総合試験所より令和3年2月22日付けで、建設材料技術性能証明を取得しました。証明取得の際には各種実験を実施しており、結果をもとに製造する生コン工場の選定方法や、調合設計、施工方法に関するマニュアルを整備して実施工に備えています。 |
![]() 模擬部材試験体 |
※ CELBIC研究会は、鴻池組、青木あすなろ建設、淺沼組、安藤ハザマ、奥村組、熊谷組、五洋建設、錢高組、鉄建建設、東急建設、東洋建設、長谷工コーポレーション、矢作建設工業の13社で構成されます。