VRを使った教育用のシステムは、体感型の教育システムとして開発しました。今までは、書籍や資料を教材にベテラン社員による教育や講習が中心でしたが、VRシステムによる体感型にすることで、現場に出向かなくても、リアルな空間を体感でき、時間と場所を選ばない学びが可能な仕組みとなっています。また、難易度や現場の状態をステージに分けることで、繰り返し学習することができ、受講者のステップアップ効果が期待できます。
機材は、VR用としてHTC社のVIVEシステム(写真1)と、手軽に体験できるipad用のアプリを用意しています。VR用のVIVEシステムでは、5m四方の空間を任意に動けるように設定することができます。受講者は、頭部にヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着します。両手にはコントローラーを握りVR空間内に没入します。 教育内容は、難易度を3段階、ステージを4つ用意することで、状況に応じた教育内容として充実させています。また、個人個人の成績を管理する出来る仕組みとなっており、繰り返し学習することが可能です。
VRによる体感型システムの効果は、本来現場でしか経験できないことを、実際に現場に行かなくとも、バーチャルの世界でリアルに近い経験を得ることができることです。今回のシステムでは、確認すべき内容を100ヶ所近く用意することで、そのすべてが受験者の経験として蓄積されていきます。これは、実際の現場数十件分に値し、短期間で効率的な学習効果を得ることを可能にしています。(図1,2)
![]() 写真1 HTC社VIVEシステム |
![]() 図2 教育用鉄筋システム ステージ2 |
今後は、教育システムをシリーズ化することにより、マンション以外の用途や、様々な状況に対応できる教育システムとして、開発に取り組んでいきます。体感型の教育システムが充実することで、短期間で必要な知識と経験を体感して学んだ人財の成長が期待できます。
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