「東広島市ガレキ混じり土砂等災害廃棄物処理業務に係る中間処理完了」-災害廃棄物のリサイクル率96.9%を実現-

2019年10月15日  リリース[環境関連技術]

株式会社鴻池組(本社 大阪市、代表取締役社長 蔦田守弘)は、このたび平成30年7月豪雨に伴い東広島市内で発生した災害廃棄物の中間処理を完了しました。
災害廃棄物総量約7.1万トン(推計値)のうち、当社受託分の災害廃棄物の中間処理を平成31年1月より開始し、令和元年7月末の完了までの7ヶ月間で約5.7万トンを処理しました。リサイクル率は96.9%となり、目標の97%にはわずかに及ばなかったものの高リサイクル率を実現しました。
 
■平成30年度災害救助支援事業 東広島市ガレキ混じり土砂等災害廃棄物処理業務
東広島市では、平成30年7月6日からの記録的豪雨により市内ほぼ全域で斜面崩壊等が発生し、甚大な被害を受けました。これにより東広島市内では約7.1万トン(ガレキ混じり土砂:約6.1万トン、廃家財等・建物解体廃棄物:約1万トン)もの膨大な量の災害廃棄物が発生すると推計され、今後の復旧・復興に向けた取組みの支障となっていました。
当社は平成30年12月に一般競争入札方式にて本業務を落札し、一次仮置場および二次仮置場にて、災害廃棄物の中間処理を実施しました。

■業務概要と中間処理のフロー
本業務は、①二次仮置場の整備、②災害廃棄物の一次仮置場から二次仮置場への運搬、③各仮置場において分別・破砕等の中間処理および保管、④処理後物の搬出などを行うものです。

東広島市により宅地内から撤去された災害廃棄物のうち、ガレキ混じり土砂は東広島市内に設置した5ヶ所の一次仮置場へ、その他の廃家財等・建物解体廃棄物は東広島市所有の管理型最終処分場である賀茂環境センター内に設置した二次仮置場へとそれぞれ運ばれ、集積されていました。当社は一次仮置場に集積されたガレキ混じり土砂等の二次仮置場への運搬と、二次仮置場の整備および管理・運営を行いました。
一次および二次仮置場へ搬入された災害廃棄物については図―2に示す全体中間処理フローにより、「リサイクルされるもの」と「処分されるもの」に分別しました。令和元年7月末までに約5.7万トンの災害廃棄物の中間処理を完了させ、このうち「リサイクルされるもの」の重量比率は96.9%となりました。業務開始当初に設定した目標値である97%に及ばなかったものの高リサイクル率を実現しました。詳しい処理後物の品目別重量および重量比率は表―1に示す通りです。

■環境対策
二次仮置場には40m×76mの大型仮設テントを設置し、ガレキ混じり土砂の改質や分別などの、騒音や粉じんが発生する恐れのある作業は仮設テント内で行うことにより、周辺環境への配慮をしました。また、仮設テントを設置することにより降雨の影響を受けず作業ができるという利点もあり、短期間で作業を完了させることができました。

■広島県の早期復旧・復興に向けて
当社では同じく平成30年7月豪雨において甚大な被害を受けた広島県安芸郡坂町においても、災害廃棄物の中間処理を実施しています。災害廃棄物の中間処理完了は令和元年12月末を予定しておりますが、広島県の早期復旧・復興に向けて一日でも早く完了できるよう、安全かつ迅速に作業を進めてまいります。

以 上