省エネ効果簡易算定支援ツール『エコのソムリエ』を開発

2011年11月01日  リリース[その他]

株式会社鴻池組(本社 大阪市、社長 蔦田守弘)は、各種省エネ手法がどの程度の効果をもたらすかを簡易に予測できる、省エネ効果簡易算定支援ツール『エコのソムリエ』を開発しました。
今年3月の東北地方太平洋沖地震に起因する福島第一原発の事故は、関東地方において電力不足という現実問題を突き付けました。さらには、安全性に対する疑念が社会に広がったことで全国の原発の稼働が停止、他の地域においても電力供給不安が生じる事態を招いています。企業、個人を問わず「省エネ」は喫緊の課題となっており、節電手法やその効果予測に対するニーズが今後急増すると予想されます。
こうした中、当社では従来からの環境提案手法を強化すべく検討を重ね、「誰もが」「容易に」「お客様の前で」省エネ効果をシミュレーションできるツールの開発を目指しました。
『エコのソムリエ』は、あらかじめ候補としてリストアップされた数十の省エネ手法の中から、お客様が希望する、あるいは当社の推奨する項目を自由に選択し、その効果を即座に算出するものです。データベースとして、財団法人 省エネルギーセンターが開発した「業務用ビルのエネルギー消費目標値算定ツール」による計算データを活用し、基本情報の入力を建物規模、屋根・外壁・開口部仕様、空調システムなどごく限られた要素に絞り込むことによって、選択した省エネ手法の効果が簡易に短時間で把握できます。
建物の基本仕様に応じて複数の「コース」設定ができ、各コースにおいて複数の「メニュー」(省エネ項目の組み合わせパターン)の比較を可能としています。計算結果は、消費エネルギー量・同削減量・ランニングコスト削減量・排出CO2削減量などが分かりやすくグラフ表示されます。
当社は「ものづくりのソムリエ」を目指して、お客様の要望にお応えした建物を提供できるように努めています。当支援ツールも、「ソムリエ」が要望に応じてワインを選択するかのように、最適な省エネ項目の組み合わせをお客様と共に見つけられるシステムとして、企画段階・実施設計段階・改修検討段階を問わずに活用できます。また、今回開発の事務所ビル版を皮切りに、学校、病院、ホテルなどへと対応建物を順次拡大していく予定です。

以 上