鴻池組と日本バイオマス研究所が簡易な「し尿処理方法」を共同開発

2011年04月19日  リリース[環境関連技術]

株式会社 鴻池組

株式会社鴻池組(本社 大阪市、社長 蔦田守弘)と株式会社日本バイオマス研究所(本社 千葉県柏市、社長 湯川恭啓)は、簡易な「し尿処理方法」として、BP2を消臭や抗菌に用いる用途開発を行った。

BP2とは、日本バイオマス研究所が発見した、新種微細藻類「バイノス」を増殖して製造された汚泥削減剤であり、このバイノスにはし尿を無害化する微生物を活性化するビタミンB類やアルギン酸オリゴマーなどを豊富に含む特徴がある。このバイノスを使ってアルギン酸の製造会社である株式会社キミカ(本社 東京都中央区、社長 笠原文善)の工場で製造されている。

BP2の使用方法は、仮設トイレのタンクやし尿の溜池にBP2の粉末を撒くだけで、それによって脱臭効果や病原性微生物の増殖を抑制することが可能である。

茨城県神栖市内の仮設トイレのタンク内(容量100L)に200~400gのBP2を添加して、効果の実証を行なったところ3日目から脱臭効果が確認され、タンク内の100ppm程度のアンモニア濃度が約60~90%低下した。

また、BP2の効果には脱臭以外に病原性菌の抗菌効果がある。結核などの病原菌となる場合があるコリネバクテリウムに対する抗菌効果をプレート実験で行った結果、BP2を添加したプレートは以下の写真の通り増殖を抑制することができた。

鴻池組と日本バイオマス研究所は、衛生面で深刻な問題を抱えている東日本大震災の被災地の避難所等に在庫分1トンを無償提供する予定である。

以 上