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環境負荷の軽減と生産性向上を図れる

『鉄骨基礎梁+KPC工法』を 物流施設に適用

2025年03月07日 リリース

株式会社鴻池組(本社 大阪市中央区 代表取締役社長 渡津弘己)は、基礎構造の合理化および環境負荷の軽減を目的として開発した「鉄骨基礎梁+KPC工法(GBRC性能証明 第23-02号)」を、大阪市東住吉区に建設中の物流倉庫(GLP大阪Ⅲ、地上4階)に適用しました。

当該敷地の地盤は砂層と粘土層の互層から形成され、明確な支持層がないため支点反力を減らして杭長を抑える必要がありました。本工法を適用することで、基礎梁がRC造からS造、杭頭接合部がRC造からKPC工法(CFT構造)へと変わり、支点反力が約15%軽減されました。その結果、通常工法に比べ杭長を短くすることができ、杭工事で発生する汚泥土の排出量を抑えることができました。また、地盤面から1m程度上にある高床部に本工法を採用しましたが、通常のRC基礎と比べ掘削土量を大幅に削減することができ、脱炭素社会の実現に向けたCO2削減に有効であることが確認できました。

鉄骨基礎梁工法の特長

KPC工法の概要

KPC工法は杭頭部と鉄骨基礎梁をつなぐ部分にCFT構造を用いた工法で、構造耐力上優れた性能を有するハイブリッド構造です。また、現場での配筋や型枠作業が発生しないことから、省力化にも優れた工法です。施工精度面においては、鉄骨基礎梁建方後に鋼管内部のコンクリートを充填するため、杭施工で一般的に生じる施工誤差を吸収することが可能です。

適用工事の概要

今回、当工法を適用した工事の概要は以下の通りです。

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工事名称:GLP大阪Ⅲプロジェクト

工事場所:大阪市東住吉区矢田5丁目11-201部 他26

発   注:GLP大阪市東住吉区まちづくり特定目的会社

設計・監理:株式会社鴻池組

施   工:株式会社鴻池組

工   期:202410月~20261

用   途:倉庫

構造・規模:S造 地上4

建築面積8,921.70㎡ 延床面積30,948.87

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今後の展開

お客様が必要とする要求性能を満たした上で、更なる環境負荷の低減と生産性の向上を達成するため、今回の実績を踏まえて工法の改良に取り組む予定です。

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