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天井落下防止工法『鴻池CSFP工法(帯塗(タイト)くん)』

多様な天井への適用が可能となる性能証明を取得

2022年11月29日 リリース

株式会社鴻池組(本社 大阪市、代表取締役社長 渡津弘己)は、2017 年より案件に適用中の天井落下防止工法「鴻池 CSFP工法(帯塗くん)」に新たなタイプを加えるなど進化させ、建築技術性能証明を一般財団法人日本建築総合試験所から取得しました(GBRC 性能証明 第22-20号)。今回性能証明を取得した工法は、3つのタイプから構成される「フェールセーフ型天井落下防止工法」で、フラットな天井だけでなく勾配天井や曲面天井などに適用範囲を拡大した、既存の特定天井などの落下防止を目的とした工法です。なお、当工法はCSFP工法協会の構成メンバーである鴻池ビルテクノ株式会社(中央区、社長 大林愼二)、株式会社桐井製作所(千代田区、社長 桐井隆)、および日本樹脂施工協同組合(台東区、理事長 渡部秀晴)と共同開発したものです。

2011年に発生した東北地方太平洋沖地震では、多くの吊り天井が落下し、かつてない規模で人的・物的被害が発生しました。これらの被害を防ぎ、様々な活動の中断を極力避けるため、既存建物の天井落下対策が求められていました。今回の性能証明取得により、顧客ニーズが高い勾配天井や曲面天井への適用が可能になると共に、対象とする既存天井の状況に応じて工法選択ができるようになりました。

帯塗くんの技術概要

鴻池CSFP工法(帯塗くん)は、繊維強化塗料(短繊維を混入して補強した塗料)を隣り合う天井板同士に跨るように塗布することで、天井表面材を接着・一体化し、地震時に落下することを防止する工法です。天井下面に受けワイヤのある「帯塗・ワイヤタイプⅠ」と「帯塗・ワイヤタイプⅡ」、および拡頭ワッシャーを用いた「帯塗・拡頭ワッシャータイプ」の3種類があります。なお、何れのタイプもフラットな天井だけでなく勾配天井や曲面天井への適用が可能です。

<帯塗・ワイヤタイプⅠ>

天井面下からの施工を前提としたワイヤタイプで、天井面に作業用兼金物配置用の開口(105mmΦ)を設けて独自の連結金物により天井受けワイヤと吊りワイヤを連結します。

<帯塗・ワイヤタイプⅡ>

天井内部からの施工を前提としたワイヤタイプで、ワイヤタイプⅠのような天井面の開口はありません。独自の連結金物および吊りアングルを介して天井受けワイヤと吊りワイヤを連結します。

<帯塗・拡頭ワッシャータイプ>

天井内部からの施工を前提とした天井板補強タイプの工法です。拡頭ワッシャー付きビスで天井板と野縁を補強し、耐震クリップを野縁と野縁受けの交差部に取り付け、その箇所に吊りワイヤを取り付けます。

帯塗くんの特長

塗膜とワイヤ等を組み合わせたユニークな工法で、多くの材料試験、ユニット試験、振動台試験および解析によって落下防止効果を確認しています。主な特長は以下の通りです。

①短工期 :「解体+新設」に対し半分以下の工期

②低コスト:従来の改修工法に比べ大幅なコストダウン

③勾配OK:勾配・曲面天井など多様な天井に適用可

④無臭無害:F☆☆☆☆の無臭水溶性塗料を使用

⑤美観性 :補強部材は目立たず見た目もそのまま

⑥安心安全:第三者機関から技術性能証明を取得

 

既存天井に対する改修ニーズは高く、多くの相談が寄せられています。今回の性能証明取得を機に『帯塗くん』の特長を活かした改修提案を積極的に展開することで、地震による天井落下被害の低減に少しでも貢献したいと考えています。

 

 

 

以上

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