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宮城県丸森町

「令和元年台風19号に伴う災害等廃棄物処理業務委託」に係る中間処理完了

-災害廃棄物リサイクル率96.2%を達成-

2021年03月26日 リリース

株式会社鴻池組(本社 大阪市、代表取締役社長 渡津弘己)を幹事会社とする鴻池組・本田組共同企業体は、このたび、令和元年台風19号に伴い宮城県伊具郡丸森町内で発生した災害廃棄物の中間処理を完了しました。
丸森町内で発生した災害廃棄物のうち、当共同企業体受託分の災害廃棄物(がれき混じり土砂・流木・家屋解体廃棄物・稲わら)の中間処理を2020(令和2)4月より開始し、2021(令和3)1月の完了までの約10ヶ月間で約10.8万トンを処理しました。リサイクル率は96.2%となり、高リサイクル率を実現しました。

元災廃第2号 令和元年台風19号に伴う災害等廃棄物処理業務委託について

令和元年台風19号の影響により、宮城県伊具郡丸森町では1012日から13日にかけて最大総雨量612mm(大内)を観測するなど記録的な大雨となり、県管理の内川、新川および五福谷川で計18箇所が決壊するなど深刻な浸水被害が発生し、町内の家屋被害は1,067件(2020(令和2)1231日時点)に達しました。これらにより発生したがれき混じり土砂や流木、稲わらに加え、被災した家屋の解体に伴い発生する家屋解体廃棄物などの災害等廃棄物は、今後本格的に復旧・復興に向けて取組むにあたって支障となっていました。

業務概要

本業務は、①各仮置場の整備、②各仮置場の運営管理、③各仮置場において分別・破砕等の中間処理および保管、④集積場から仮置場への稲わら・がれき混じり土砂の運搬、⑤処理後物の搬出などを行うものです。

町内3箇所の仮置場のうち、柳東仮置場では、がれき混じり土砂の中間処理を行いました。堆積土砂の発生場所や集積場から搬入されたがれき混じり土砂は、まず、粗選別によって粗大物を除去したのち、高含水のものは生石灰を添加・混合することにより選別しやすい性状に改質しました。その後、振動スクリーンによる粒径ごとの選別と、手選別ベルトコンベア上で手作業によって品目ごとに選別しました。尚、廃棄物を除去した選別土は埋立材としてリサイクルしました。
梨ヶ入流木仮置場では流木、稲わら、木くず(家屋解体由来)の中間処理を行いました。これらは異物を除去したうえで必要に応じて破砕機によって破砕し、木質バイオマス燃料やセメント原燃料としてリサイクル、もしくは焼却処分しました。
大内山村広場仮置場では解体家屋廃棄物の中間処理を行いました。被災した家屋の解体によって発生する様々な廃棄物をそれぞれ品目ごとに集積し、適切にリサイクル施設もしくは最終処分施設に搬出しました。



これらの取り組みによって、2021(令和3)1月の処理完了までに約10.8万トンを処理し、リサイクル率は96.2%となりました。当初想定した96.3%にはわずかに及ばなかったものの高リサイクル率を実現することができました。尚、処理後物の品目別重量および重量比率は表-1に示す通りです。

災害廃棄物処理業務への積極的な参画

当社は、長年培ってきた環境浄化技術を活かして被災地域の早期復興・復旧に貢献すべく、積極的に災害廃棄物処理業務に参画しております。同じく令和元年台風19号において甚大な被害を受けた栃木県佐野市においても、堆積土砂の中間処理を実施し、2021(令和3)年1月に完了させました。当社はこれまで平成23年東日本大震災、平成26年広島市土砂災害、平成28年熊本地震、平成30年西日本豪雨、そして今回の令和元年台風19号と災害廃棄物処理業務に携わっており、現在は、福岡県大牟田市において令和2年7月豪雨により被災した家屋等の解体撤去に伴う災害廃棄物の処理を実施しています。今後も頻発することが予想される台風・豪雨災害や南海トラフ巨大地震および首都直下地震に対して、関連企業・団体との連携を深め、技術開発と保有技術の練磨を進めることで、安心安全な社会づくりに貢献してまいります。


以 上

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