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杭施工管理自動化システム『杭打キングPLUS』を開発

-計測・誘導機能を集約し、削孔時から使える-

2019年12月11日 リリース

株式会社鴻池組(大阪市、社長 蔦田守弘)は、株式会社きんそく(京都市、社長 奥野勝司)と共同して、基礎杭の施工管理自動化システム『杭打キングPLUS』(※)を開発しました。

杭工事は、施工後の出来形確認や不具合の修正が難しいことから、徹底した施工精度の確保や工事記録の作成が不可欠であり、それに加えて逼迫する労働力不足を補うために省力化工法の導入等による生産性向上が求められています。当システムは、このような状況に対処するため開発されたもので、カメラ付き自動追尾型トータルステーションを用いた新たな杭施工管理自動化システムです。従来の杭施工管理システムとは異なり、「杭芯計測」「杭計測(水平・傾き)」「杭打機誘導」「杭深度計測」などの機能を当システムに集約しています。さらに従来のシステムでは対応できなかった削孔時からの計測管理を可能にしました。

※当システムは、株式会社きんそくが2018年に開発した「杭打キング」をベースに機能の拡充・改良図ったものです。

『杭打キングPLUS』の主な機能・特長は以下の通りです。

①杭芯計測

タブレット上で管理対象の杭番号を選択することで、事前に入力した杭芯の設計座標に向かってトータルステーションが自動で旋回。タブレットに表示されたカメラ画像を確認しながら、プリズムを用いて杭芯を一人で計測することが可能。

②杭計測

「杭番号」「施工工程」「計測モード」について、それぞれ設定することにより施工精度の自動計測を開始。従来のレーザー光照射に加え、カメラ画像によるエッジ検出を用いて杭の水平位置および傾きを計測することで、計測時間を大幅に短縮。

③杭打機誘導

トータルステーション内蔵カメラで杭打機リーダー上部をターゲットとして追尾計測し、目的の杭位置までの距離・方向を表示して誘導。目的地までの距離に応じて「遠距離誘導」「近距離誘導」のモード選択が可能。

④杭深度計測

削孔時および杭埋設時、杭打機に設置したマーカーのレベル測定を行うことで、事前に入力した先端までの距離情報を基に深度を計測。

今回開発したシステムは、既製杭に加え、鋼管杭、地盤改良杭への適用が可能です。これまで試験的に導入して精度検証や動作確認を行い、2020年1月より本格的に運用する予定です。

<添付資料>

以 上

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