- 2021
- 教育・研究・文化施設
大阪テクノセンター
OUTLINE
持続可能な社会の実現を目指す、
研究開発拠点
鴻池組創業150周年記念事業の一環として、大阪市住之江区南港に建設された新たな研究開発拠点である。つくばテクノセンターとあわせて東西2拠点の技術研究所の一翼を担う。「KONOIKE ONE VISON2050」の長期ビジョンに基づき、持続可能な社会の実現を目指し、土木分野の研究に加え、土壌・地下水汚染や廃棄物処理の環境修復技術など、土木・環境関連技術を中心に研究開発に取り組む施設である。
SOLUTION
社会との約束
本建物は、近い将来、南海トラフ沿いの巨大地震により、建設省告示で規定されている地震波のエネルギーを遥かに上回る長時間長周期地震動の揺れが予測されている地域(以下、「OS1」と呼ぶ)に位置しており、球面すべり支承とU型ダンパーを組み合わせることで比較的軽量な建物を免震建物として実現させている。また、想定外の地震への対策として、免震ピットに制動装置を設置することで免震擁壁へ建物が衝突することを防いでいる。
環境との約束
管理棟は「ZEB」を達成し、BELS5つ星およびZEB認証を受けている。また、カーボンニュートラルを見据え、循環型資材である木材の積極的利用を目指し、CLT(Cross Laminated Timber)を吹抜けに面した耐力壁と外壁に採用した。その他、球面すべり支承を採用した基礎免震構造や地中熱採熱杭、自然換気窓、クールトレンチなどの技術も導入している。
令和4年度 「おおさか環境にやさしい建築賞事務所部門賞」受賞
お客様との約束
管理棟・実験棟・駐車場棟の3棟から構成される。設計・施工においてBIMによる図面作成やフロントローディングを行い、施工では杭芯や鉄骨建て方確認のホロレンズ採用など、最先端ICTを活用した。
DATA
建築主 | 株式会社鴻池組 |
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所在地 | 大阪府大阪市 |
設計 | 意匠:池田賀典・真弓博行 構造:神子河澄・河井翔太郎・山口暢之 設備:川原淳一・服部将光 |
構造・規模 | 延床面積:4,804.72㎡ 構造:鉄骨造 規模:地上4階建+塔屋1(管理棟)、地上3階建(実験棟)、地上1階建(駐車場棟) |
竣工年月 | 2021年10月 撮影:㈱写真通信 |