- 2018
- 医療・福祉施設
那智勝浦町立温泉病院
OUTLINE
安心&やさしい地域医療の拠点づくり
昭和39 年の開院以来、地域の医療を支えてきた公立病院の移転プロジェクト。「設計施工一括発注公募型プロポーザル方式」により提案が公募され、全ての人々に「安心(relax)・やさしさ(heartful)」を提供する施設となることを掲げた当社の案が選定された。
SOLUTION
社会との約束
東南海地震による影響が懸念される和歌山県南部に位置することから、地震後にも病院機能を維持することが最重要課題として求められた。地震時の水平保有耐力が1.5 倍と高い耐震強度を実現。停電や断水の非常時も最低限必要な病院機能を100時間継続できるよう、自家発電設備の燃料備蓄、水道水の貯水を確保した。今回計画は津波到達想定よりも標高が高い敷地が選定されている。
環境との約束
温泉療法の研究を行う「温泉医学研究所」も併設。外来待合に足湯施設を設けて地域の特色を表現している。移動手段を車に頼る地域性に配慮し、送迎車用の大きな玄関庇を設けるとともに、十分な外来患者用駐車場を確保した。
お客様との約束
1階に診察・処置・検査の機能を集約。外来患者が上下階移動をしなくてよい、わかりやすいフロア設計が特徴。また、回廊式廊下による合理的な医療動線を実現した。多床型病室については、間仕切家具等の設置により、プライバシーの確保に配慮している。
DATA
建築主 | 那智勝浦町立温泉病院開設者(那智勝浦町長) |
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所在地 | 和歌山県那智勝浦町 |
設計 | 意匠:松本久斉・小嶌淑之 構造:永原吉浩・山本博之 設備:田村健一・小林昌司 |
構造・規模 | 延床面積:10,012.97 ㎡ 構造:鉄骨造 規模:地上4階・地下1階・塔屋1階 |
竣工年月 | 2018年1月 撮影:(株)写真通信 |