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鴻池組

熊本市被災家屋解体廃棄物等処理業務委託に係る中間処理完了
-分別解体と広域処理によりリサイクル率75.7%を達成-

2018年07月17日  リリース[環境関連技術]

株式会社鴻池組(本社 大阪市、代表取締役社長 蔦田守弘)を幹事会社とする鴻池組・前田産業・前田環境クリーン・九州産交運輸・味岡建設連合体は、このたび平成28年熊本地震に伴い熊本市内で発生した災害廃棄物総量147.9万トン(推計)の内、当連合体受託分である被災家屋解体廃棄物約98.1万トンの中間処理を完了しました。熊本市内で発生した被災家屋解体廃棄物は、搬出を一昨年12月下旬より開始、中間処理を昨年1月上旬に前事業者から引き継ぎ、今年6月30日で全ての受入を完了し、同日にそれらの処理を全て完了しました。約19ヶ月間で約98.1万トンの中間処理を完了しました。リサイクル率は、リサイクルが困難な粘土瓦、石綿含有建材等が多く発生したため、目標の85.0%以上に対して一時は70%を下回る状況でしたが、分別解体と広域処理を積極的に推進することにより、75.7%となりました。

 

■熊本地震に伴う被災家屋解体廃棄物等処理業務委託

平成28年熊本地震では最大震度7を二度記録し、その後の度重なる余震により、熊本市においても多数の家屋が倒壊するなど甚大な被害が発生しました。熊本市では平成28年7月から、被災家屋等の公費解体を開始しており、これに伴い熊本市内で発生する被災家屋解体廃棄物(以下、解体廃棄物)を含む災害廃棄物総量は約147.9万トンと推計されました。熊本市の早期復旧・復興に向けた取組みの中で、これらの解体廃棄物を適正かつ、円滑・迅速にリサイクル・処分するための処理体系の確立が求められました。当連合体は平成28年11月に技術提案型プロポーザル方式にて本業務委託を受託し、熊本市内6ヶ所の仮置場で解体廃棄物の処理を実施しました。

 

■業務概要

本業務は、①各仮置場の管理・運営、②各仮置場の整備、③各仮置場における解体廃棄物の受入・保管、破砕・選別等、④各仮置場に保管した廃棄物の運搬・処分等、⑤環境保全、⑥各仮置場の原状復旧などを行うものです。

■解体廃棄物の中間処理

熊本市内の被災家屋は、当連合体、熊本市、熊本市発注の公費解体受託者である一般社団法人熊本県解体工事業協会の3者により、定められた分別ルール(図-2)に則り分別解体されました。発生した解体廃棄物は各仮置場へと搬入され、図-3に示す全体中間処理フローにより、「リサイクルされるもの」と「処分されるもの」に分別しました。平成30年5月末に全ての仮置場において解体廃棄物の受入を完了(コンクリートがらについては同年6月末に民間処理施設において受入を完了)し、このうち「リサイクルされたもの」の重量比率は75.7%となりました。詳しい処理後物の品目別重量および重量比率は表-1に示す通りです。

■粘土瓦、廃石膏ボードのリサイクル

一般的にリサイクルが難しいとされる粘土瓦や廃石膏ボードが当初想定より多く発生しましたが、本業務委託では環境負荷低減のため積極的にリサイクルに取組みました。当初、粘土瓦は安定型埋立処分を計画していましたが、平成29年4月から熊本県内で粘土瓦の再利用(建設土木資材)が開始されたことを受け、民間のコンクリートがら中間処理施設に搬出し、破砕して再生砕石に適量混入させることにより、再生砕石としてリサイクルしました。なお、混入させた再生砕石は強度試験等で、品質に問題がないことを確認しています。廃石膏ボードは、石綿含有が疑われる建材であるため、フレキシブルコンテナバッグに梱包された状態で仮置場に搬入され、当初は管理型埋立処分としていましたが、石綿が含有されていないことが確認されたものについてはリサイクルしました。石綿が使用されていた石膏ボードは一部の時期に製造された製品に限られているため、解体建物の建築時期から勘案し、石綿非含有石膏ボードが梱包されていると考えられるフレキシブルコンテナバッグを仮置場にて開封し、製品名・防火材料認定番号の確認を行い、石綿非含有で、かつ不純物が混入していないものだけを選別しました。次に選別された廃石膏ボードを外部のリサイクル施設へ搬出し、そこで中間処理(破砕)した後、再生石膏ボードやセメント原料としてリサイクルしました。

 

■解体廃棄物の広域処理

膨大な量の解体廃棄物をリサイクル・処分するため、熊本県内のリサイクル・処分施設をはじめとした全国約80ヶ所の施設に中間処理後物を搬出しました。内訳は約4割が熊本県内、約3割が熊本県を除く九州内、残る約3割が九州を除く全国の施設でした。搬出方法は大型トラックによる陸送に加え、木くずについてはコンテナによる鉄道輸送、木くずおよび篩い下残渣については熊本港もしくは八代港で一時保管した後、船舶による海上輸送を行うなど多岐にわたりました。

■今後の展開

本業務で得られた知見や経験を関係学会での技術発表会などを通じて積極的に公表することで、自然災害対応への技術継承を図っていくとともに、AIを用いた分別システムの開発により、さらなる分別精度の高度化と省人化を目指したいと考えています。

以 上

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