計測結果見える化技術(OSV)

トンネル工事や法面補強工事を安全に進めていくために、現場では計測工が実施されます。
これまでの計測システムは、変位や応力の計測後、専門知識をもった職員が計測結果を整理、分析した後に危険度を判断していたため、警報を出すまでにタイムラグがありました。また、高度な自動計測システムを導入するには、多額の費用を要するという経済的な課題もありました。
 
そのため、危険度の判定を現場の作業に従事する作業員自身が判断することのできる安価なシステムがあれば、安全管理上非常に有効となります。計測結果見える化技術(On Site Visualization:以下OSVと称す)は、計測結果が外部の判断プロセスを経由することがなく、現地でリアルタイムに「光の色の変化」によって危険度を表示するシステムです。光る変位計(LEDS:Light Emitting Deformation Sensor)や光るデータコンバータ(LEC:Light Emitting Converter)などのOSVをトンネル工事や法面工事のような現場に適用することにより、あらかじめ定められた危険度の判定区分に対応した色の表示に基づき、「だれでも」、「いつでも」、「どこでも」判断することができます。

当社は、OSVの現場適用を積極的に進めており、これまで、トンネル工事(写真-1、2)、法面補強工事(写真-3)、および覆工コンクリートの品質管理(写真-4)において適用してきました。
今後、OSVの現場適用を拡大することにより、現場における安全性の向上がさらに期待されます。

 

 

  (土木事業本部技術部 山田浩幸)


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469号(2013年04月01日)