東西2つの研究開発拠点が
生み出すイノベーションにより、
持続的な価値を提供し、
社会から選ばれる企業へ
2021年11月、鴻池組は創業150周年記念事業の一環として、土木・環境領域の研究開発をより一層進展させるため、大阪南港エリアに新たな研究開発施設「大阪テクノセンター」を開設しました。ここに、環境エンジニアリング本部を併設し、研究部門と協働することで、従来より強みを持つ環境分野の研究開発をより深化させ、持続可能な社会実現のため未来志向の研究開発を行ってまいります。
〒559-0034 大阪府大阪市住之江区南港北1-19-37
TEL:06-6245-6586/
FAX:06-6613-2525
アクセス:大阪メトロ中央線・南港ポートタウン線「コスモスクエア駅」2番出口より徒歩約9分
大阪テクノセンターの建設地は、近い将来に南海トラフ地震の発生により、長時間・長周期の地震波による大きな揺れが懸念される大阪南港です。 長周期地震動が懸念される地域への回答として、球面すべり支承を採用しました。球面すべり支承は、建物の重量に関係なく、振り子の原理により免震周期を伸ばすことができる技術です。球面すべり支承は必要となるスペースが小さいことも特徴で、 これにより土砂掘削量を削減できることから、CO2発生など環境負荷の低減にもつながります。
新築のZEB化において、一次エネルギー消費量を52%削減(対基準ビル)しました。これに太陽光発電設備による創エネルギー49%を加えた削減率は101%を達成しました。
エコボイド
杭頭廻り配管
(地中熱利用システム)
各種分析装置を設置し、重金属類などの元素、有機化合物などの定量・定性分析、各種試料の化学組成分析、水質分析などを行います。
土壌・地下水汚染の修復に関する基礎検討、汚染物質の挙動を把握するためのカラム試験や管状炉や電気炉を用いた加熱試験など、基礎研究や室内試験(ラボ試験)を行います。
土壌・地下水汚染のバイオレメディエーションの適用性試験や微生物の培養など、微生物の活用を目指した研究開発を行います。無菌操作のためのクリーンベンチや15~40℃まで室温を自由に設定できる恒温恒湿室を併設しています。
山岳トンネル、シールド・推進、岩盤掘削、長大法面掘削などに先立ち、地山の地質構成や岩盤の状態を解析するためのスペースです。岩石の物理試験、偏光顕微鏡観察による岩石・鉱物の同定を行います。
管理棟3階に設けられた従業員が自由に使えるフリースペースです。遊び心ある空間デザインでディスカッションやソロワーク、休憩など幅広いシーンで利用することができます。当スペースを利用することで部門の垣根を超えたコミュニケーションを生み出し、イノベーション創出を図ります。
管理棟4階に設けられた150年の歴史を未来につないでいくための社員教育施設として利用できる企業ミュージアムです。150年の鴻池組の歴史やICTやZEB、環境技術等最新技術を展示してます。当ミュージアムに足を運んでもらうことで、これから鴻池組が目指す未来について共に考えるきっかけを作ります。
土質分野に限らず、地盤改良や地盤環境全般に関する試験や研究開発を行います。各種土質試験のほか、地盤改良の配合試験、固化・不溶化処理試験、廃棄物の分別試験、汚染土壌の浄化試験などを行います。改良体の一軸圧縮強度を測定する計測室を併設しています。
土壌洗浄試験、排水処理試験、汚泥の脱水試験、廃棄物分別試験、中規模の加熱試験、ウルトラファインバブル(UFB)を用いた水質浄化試験など、あらゆる目的に応じて使用するスペースです。
コンクリートの配合試験や各種土木材料の品質・性能確認試験などを行います。エアコン完備で室内環境を20℃に設定できるほか、養生水槽を備えた恒温室を併設しています。
繰り返し荷重による疲労試験に対応した2,000kN剛性試験機、1,000kN万能試験機を設置し、圧縮試験、引張試験、曲げ破壊試験など、主にコンクリート材料の各種強度試験を行います。
コンクリート構造物の実物大試験体作成、打設試験など、大型の設備を用いる試験を行うためのスペースです。土木分野に限らず、実設備やパイロット設備による土壌・地下水浄化試験などにも対応しています。
1997年11月、鴻池組は大阪市此花区にあった技術研究所をつくば研究学園都市に新設・移転しました。つくばテクノセンターでは、主に建築部門の研究開発を行い、建物の安心・安全や居住性、品質向上や合理的施工方法など、さまざまな技術を生み出し続けて参りました。これからもお客様や社会の期待を超えるソリューションが提供できるように、新たな研究開発に取り組んでまいります。
〒305-0003 茨城県つくば市桜1-20-1
TEL:029-857-2000/
FAX:029-857-2123
アクセス:つくばエクスプレス「つくば」駅下車、タクシーで10分(4.5km)
研究室や事務室のあるRC造3階建ての本館は、免震構造建物です。免震装置には、天然ゴム系積層ゴム支承と2種類の履歴系ダンパー(鋼棒・鉛)を採用しています。実地震時の挙動や効果を検証するため、本館と隣接する構造実験棟の2棟において、地震観測を行なっています。
2017年に環境・エネルギー問題に対して現実的な提案を行うために、ショールームを兼ねた「ZEB化改修」を行いました。体験できる実証建物として、 ZEB化改修の様々な要素技術を取り入れています。
日射追従ルーバー
後付けLow-Eガラス
LED照明とパーソナル吹出口
太陽熱パネル(屋上)
自然換気窓(吹き抜け頂部)
各種材料の吸音率を測定評価する実験室です。不整形な造りで、音があらゆる方向から到来し、音の響きが長い空間です。
縮小モデルによる音響実験や残響室との併用で、各種材料の遮音性能を測定評価する実験室です。反射音の影響がなく、音源からの直接音だけを測定できる空間です。
床衝撃音(上階からの歩行音など)に関する各種床材(乾式二重床など)の遮断性能を測定評価する実験室です。JIS A 1440に則った仕様で、集合住宅を模した構造です。
地震時に構造物に作用する力を模擬する装置です。構造物や各種部材・材料の性能を評価・検証することができます。
10MN 載荷フレーム
多軸制御 ジャッキ |
5MN×2台 ±150mm 3MN×1台 ±300mm 2MN×2台 ±300mm |
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反力床 | 幅11m×長さ18m 支圧10MN(最大部) |
反力壁 | 幅8m×高さ10m 許容曲げ30MN・m |
観測された地震波を入力・制御することにより地震の揺れを再現する装置です。免震・制震デバイスなどの地震に対する効果を検証することができます。
テーブル寸法 | 3m×3m |
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最大搭載重量 | 98kN |
最大変位 | 水平±150mm 垂直±100mm |
最大加速度 | 水平±1.0G 垂直1.0G |
コンクリートの練混ぜや試験体の養生を行う試験室や、夏期、標準期、冬期など季節に応じた環境条件において試験が可能な可変温湿度試験室が3室あります。
コンクリート実験室
可変温湿度試験室
力学特性を調べる万能試験機、耐久性能を調べるウェザーメーター、凍結融解試験装置、促進腐食試験装置等を使用し、建物を構成する仕上げ材料(塗料、モルタル、金物、石材等)や、文化財の保存材料に関する研究開発を行う実験室です。